★合格偏差値の考え方は、下記、「青稜中学の帰国生入試難易度分析」の前半部分をご参照ください!
中央大学附属中学の四谷大塚偏差値(一般入試のみ)
帰国枠の合格偏差値はありません。
2科目型の帰国生入試はおおむね、以下のような傾向が多いです。
① 入試問題は一般と同じ傾向
② 問題は易しめ、もしくは合格ラインを一般よりは下げる
では、中央大附属はどうかというと、算数に関しては①・②に一致していますが、国語は①にも②にも当てはまっていないパターンです。
まず、一般入試の国語の解答用紙を見てみましょう。
記述形式のない入試としてはオーソドックスなものですね。
続いて、帰国生入試の国語の解答用紙を見てみましょう。
下半分の原稿用紙形式の解答欄は、「お互いさま」をテーマにした長文を読んだ後に課される100字程度の要約問題と400字の「読んで考えたことを書く」作文です。
このように、一般入試と違う方向性の国語の問題を課す中学は非常に珍しいですね。
しかし、それこそが、帰国生入試に英語を課さないこの中学の「期待する帰国生像」だという信念を感じます。
拙著「英検2級、準1級、1級ホルダーの小学生が英語で中学受験をするのなら国語と英語を同時並行で進めると世界が広がる本」のテーマにも通ずる入試問題であると感じます。
さて、1年前、2024年度入試の結果は以下の通りです。
続いて、前年2023年度との比較です。
出願者数、受験生数の数ともに減っています。
一般入試であれば「出願者8名、受験者10名の減少」は誤差の範囲かもしれませんが、32名の受験者が24名になった、というのはかなり大幅な減少にも見えますね。
入試日程が前年度の12/21・22実施から1/8への変更があったからかもしれませんが(2024年度は、同じ多摩地区の成蹊中学国際学級の入試日程とバッティングしていました)、下の男女別のデータを見てみるともう一つの視点が見えてきます。
いかがでしょうか。
出願者に関しては「男子のみ減少」ということが分かります。
概して、男子生徒は記述問題が苦手で、特に意見や考えを述べる問題には弱いように思われます。
事実、以前私が指導をしていた受験生は、ウェブサイトに公開されている国語の過去問題を見てひるんでいましたが、しっかり準備をして見事合格を勝ち取りました。
帰国生入試の受験戦略は、ただ偏差値と科目を見るだけでなく、問題の傾向を分析して準備をする必要があることが分かる事例だと思います。
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